電気工事では安全対策が必須!感電・転落事故のリスクと防止のポイントを紹介  

皆さんこんにちは。

神奈川を拠点に、東京・千葉でも電気工事を手掛ける株式会社エビスです。


電気工事をする際、何よりも優先しなければならないのが安全対策です。電気工事は一歩間違えると感電のリスクがある他、電気とは直接関係ない事故も発生します。こういった事故を防ぎ、安全に作業できる体制を整えてこそ、品質の高い施工ができるのです。ここでは電気工事中に発生する事故やその原因、エビスで実施している安全対策をご紹介します。




■電気工事の作業中に起こりえる事故とは?



電気工事の作業中に発生する事故には、大きく分けて「感電事故」と「高所からの転落事故」があります。それぞれの内容を確認しておきましょう。


・感電事故

感電とは、人体に電流が流れてショックや傷害を受ける現象です。電気機器や電気配線を扱う電気工事は、常に感電のリスクと隣り合わせであり、何も考えずに作業をすると大きな事故につながります。


電気工事にはいろいろな種類があるため、感電事故が発生するシチュエーションもさまざまです。実際に報告されている事故としては、機器の試運転時の基板点検作業で感電、機器の新設工事の機内配線作業時に感電、パッケージエアコンのファン洗浄時に感電、キュービクル内のブレーカー遮断作業時に感電といったものがあります。


そして感電事故の恐ろしい点は、死亡災害に至る比率が極めて高いことです。令和3年の労働災害統計だと、全労働災害の死亡率は0.6%弱ですが、感電災害の死亡率は約13.2%にも達しています。感電事故が起きると10人に1人以上が死亡し、死亡率は全体平均の20倍以上にもなるわけです。


ちなみに、ドアノブに触れた時などに「バチッ!」とくる静電気も感電の一種ですが、静電気で重大な事故が起こることはまずありません。なぜなら、静電気は電圧(電気を流そうとする力)が高い一方、電流(電気の量)はとても少ないからです。感電事故を静電気と同じように捉えていると大変なことになるため、まったく規模の違う話だと考えましょう。



・高所作業時の転落事故

高所作業とは、2m以上の高さで行う作業を指します(労働安全衛生法などによる)。高所作業中に転落すると、重大な事故につながる可能性があり、とても危険です。


電気工事では、脚立や足場を使用したり高所作業車に乗ったりする機会が多く、高所からの転落事故がしばしば発生します。高所作業車の場合は、操縦ミスによって転落するケースも少なくありません。また、配線工事などのために天井内に潜ったり、屋根の上や鉄塔といった屋外の高いところに登ったりすることもあり、十分な注意が必要です。




■電気工事中に事故が起こる原因



電気工事中に事故が発生する原因には、いくつかのパターンがあります。特に注意が必要な事故原因を見ていきましょう。



・電圧がかかっている箇所に触れる

未接続の電気配線や電源端子といった電圧がかかっている箇所(電気を流す力が働いている箇所)に触れると、電気が人体を通って大地に流れてしまい、感電します。電気工事中の感電事故で最も多いのがこのケースです。わかってはいたけれどうっかり……というケースも少なくないのが怖いところです。



・漏電箇所に触れる

漏電とは、電気が本来の通り道を外れて漏れ出てしまう現象をいいます。通常、電気機器や電気配線には絶縁処理が施されているため、電気が外に漏れることはありません。しかし、何らかの原因で絶縁が破れると、漏電が発生してしまいます。電気配線の被覆が傷ついており、そこに接触して感電してしまうケースが典型例です。



・絶縁用保護具や絶縁用防具を使用せずに作業を行う

電気工事をする時は、感電を防ぐための絶縁用保護具を着用したり、絶縁用防具を装着したりします。これらを正しく使えば、電圧がかかっている箇所や漏電箇所にうっかり触れたとしても、大きな事故にはなりません。しかし、「面倒」「時間がない」といった理由で保護具・防具を使わずに作業をすると、感電してしまう可能性が高くなります。



・脚立の不適切な使用、高所作業車の操縦ミス

脚立を不安定な面に設置する、グラつきのある脚立を使う、脚立から別の脚立に乗り移るといった行為は、転落事故の原因となります。また、高所作業車の操縦を誤り、リフトが揺れたり電線や建物に接触したりすることで転落事故を招くパターンもあります。



・補足:感電事故は夏場に多い!

感電事故はいつどこでも発生する可能性がありますが、特に夏場に集中して発生します。これは、発汗によって皮膚の電気抵抗が低下し、皮膚と充電部分との接触抵抗も低下してしまうことが原因です。また、露出の多い半袖や薄手の作業着を着ることが多く、体の保護が疎かになりがちなことも影響しています。夏場は他の季節以上に感電事故に注意しなければならないのです。




■電気工事中の事故を防ぐための安全対策



電気工事中の事故はとても怖いものですが、しっかりと安全対策を講じれば防ぐことができます。エビスで実施している安全対策をご紹介します。



・作業前に現場や図面を再確認

現場の状況が図面と違っていることは、まったく珍しくありません。機器の配置が図面と違っていたり、図面にない部品が取り付けられていたりすることはしばしばあります。別売りの部品が取り付けられていることに気づかず、そのスイッチを切り忘れたために感電したという事例もあるのです。そのため、作業前には現場をしっかりと観察し、図面を再確認しています。



・検電器による確認

検電器を使い、作業する部位が電気を帯びているかどうかを確認するのは基本中の基本です。「そこには電気が流れていないはずだったのに……」という油断による事故は、非常に多く発生しています。間違いなく電気を帯びていないことを確認すれば、安全に作業ができます。



・長袖の作業服を着用

電気を帯びている箇所に皮膚が直接触れると、無防備な状態で感電することになり非常に危険です。たとえ夏場でも、作業員は必ず長袖の作業服を着用しています。また、「金属製の小物を身につけない」「垂れ下がるものや落ちる可能性のあるものを身につけない」といった基本を徹底しています。



・絶縁用保護具の着用、絶縁用防具の装着

感電事故を防ぐためには、絶縁用保護具の着用や絶縁用防具の装着が必須です。詳しくは次の項目で解説します。



・高所作業車運転技能講習の受講

高所作業車を運転するためには、最低でも「高所作業車運転特別教育」の修了が必須です。さらに、作業床の高さが10m以上の高所作業車を運転する場合は、「高所作業車運転技能講習」を受講する必要があります。電気工事では高さ10m以上の作業が珍しくないため、「~講習」は必ず受講しています。




■安全対策に必須の絶縁用保護具・絶縁用防具とは?



どれだけ注意を払いながら作業をしていても、電気を帯びた箇所・電圧がかかっている箇所に触れてしまう可能性はあります。そこで、万が一に備えて使用されるのが、「絶縁用保護具」や「絶縁用防具」です。どちらも感電防止という目的は同じで名前も似ていますが、装着する場所は大きく異なるので、それぞれの役割をご紹介します。



・絶縁用保護具

絶縁用保護具は、感電防止のために作業者が身につける装備品です。電気を非常に通しにくい絶縁材料でできているため、着用すると電気工事中の感電事故を防いでくれます。電気用ゴム手袋や電気用帽子(ヘルメット)、電気用ゴム袖(腕カバー、絶縁衣)、電気用ゴム長靴といった種類があり、一般的には電圧7000V以下の電気設備に対応できます。



・絶縁用防具

絶縁用防具は、感電防止のために電線路に装着する装具です。絶縁材料でできており、電気用ゴム管や絶縁シート、高圧カットアウトカバーといった種類があります。これらを電気設備の充電部や支持物などに装着すれば、電圧がかかった状態で触れても感電しないため、作業者を感電事故から守ることができるのです。




■電気用ゴム手袋の種類



絶縁用保護具は多くの製品が発売されていますが、特にこだわって選んだ方がいいのが電気用ゴム手袋です。作業の主役となる手は非常に感電リスクが高く、しっかりと守らなければならない一方、動きにくくて作業に支障をきたしてはいけません。そのため、安全性を前提としつつも使いやすいものを選ばなければならないのです。


電気用ゴム手袋を大きく分けると、「低圧用」と「高圧用」があります。低圧用は交流(AC)600V以下および直流(DC)750V以下、高圧用は交流・直流ともに7000V以下の電気設備に対して使用可能です。高圧の電気設備に対して低圧用の手袋を使用しても、感電防止効果は期待できないため注意しましょう。


これらの手袋のうち、高圧用は天然ゴムを主原料としています。天然ゴムは電気絶縁性の高さに加え、柔軟性や機械的強度にも優れており、電気用ゴム手袋に求められる要素を兼ね備えているのが大きな特徴です。


また、低圧用には「低圧二層手袋」というタイプもあります。こちらは合成繊維をベースに天然ゴムを染み込ませており、指の形状が細めになっているため、よりフィット感が高いのがメリットです。ただし、天然ゴムは傷つきやすいので、どの手袋を使うとしても別の手袋を上から重ねるのが望ましいでしょう。




■エビスでは安全対策を徹底しています



エビスでは、上記で述べた対策以外にも、さまざまな安全対策を実施しています。たとえば、夏場は熱中症対策として、ファン付きベスト(空調服)を会社より支給しております。ファンが体の表面に風を流してくれるので、暑い時期でも快適に作業可能です。


また、お酒を飲んだ状態で電気工事をするようなことがあってはなりません。そのため、始業前には必ずアルコールチェッカーを使用し、飲酒していないことを確認しています。このような安全対策を徹底しているからこそ、作業員を事故から守ることができ、工事の品質も高まるのです。




■エビスでは電気工事士を募集中です!


エビスは業績好調につき、東京に新規支店をオープン予定です。それに伴い、オープニングスタッフ(現場管理者と現場作業員)を募集しております。


お仕事は現場の管理メインで、資格はなくても経験があれば大丈夫。入社後に資格取得サポートを利用して、お仕事をしながら資格の取得が可能です。オープニングスタッフのため、1から作り上げることが好きな方ならとても楽しく働けるでしょう。


もちろん、現場管理者の経験がある方は優遇いたします。経験が5年以上あり、新しい営業所を盛り上げて下さる方は大歓迎です。また、管理の経験はないけれど電気工事士としての経験があるという方もご活躍いただけます。がんばりはきっちりと評価いたしますので、しっかり稼ぎたい方はぜひご応募ください。皆さんと一緒に働ける日を楽しみにしております。


募集要項はこちらから↓ ↓

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