電気工事施工管理技士ってどんな資格?取得のメリットをご紹介!

私たちの毎日の暮らしや仕事に、電気は欠かせないインフラのひとつです。電気工事を行うのに必要な資格はさまざまなものがありますが、施工管理に必要であり難易度が高いと言われているのが、「電気工事施工管理技士」の資格です。この資格を取得すると、技術責任者としての知識やスキルを持っていることが証明され、転職やキャリアアップに大変有利となります。


今回は、電気工事施工管理技士の資格について、概要・仕事内容・取得するメリットなどを詳しくご紹介します。電気の仕事に興味がある・スキルアップを目指しているなどという方は、ぜひ最後までご一読ください。




■電気工事施工管理技士とは?



電気工事施工管理技士とは、電気工事の施工管理に必要とされる、建設業法第27条に基づいた国家資格です。資格取得により、電気工事に関する上級の技術やスキルを持っていると認められます。


電気工事施工管理技士が施工管理に携わることができる電気工事には、主に以下のような工事があります。


・発電・変電設備

・照明設備

・送配電線

・構内電気設備

・電車線

・信号設備

・非常用電源設備


上記の工事において、監督として施工計画の作成や工程の管理などを行います。電気工事に必要な施工管理を行えるのは、電気工事施工管理技士の資格を持っている人物のみです。ただし、電気工事施工管理技士の資格では、実際に電気工事の施工に携わることができません。


電気工事施工管理技士の資格は、電気工事のみならず建設業に関する資格の中でも特に重視されています。資格を取得するメリットはとても大きく、工事現場における技術責任者としての位置付けもますます高まっているのです。すでに電気工事の仕事に携わっていて、スキルを高めたい方や、独立・企業などを目指す方には、電気工事施工管理技士は必須の資格と言えます。




■資格取得でどんなメリットがある?



電気工事施工管理技士の資格を取得することで、次のメリットが得られます。



・就職・転職時に優遇される


先述したように、電気工事施工管理技士は国家資格のひとつであり、業界における需要が高まっています。電気工事のスペシャリストとして、工事現場で流れの一式を担う立場です。


電気工事業に必要な許可を受けた事業所は、専任の技術者の配置が営業所ごとで必須となっています。電気工事施工管理技士の資格保持者は、技術者に該当するため、電気工事会社や大手ゼネコンなど、電気工事をメイン事業としている企業へ就職や転職を希望する際に、優遇を受けられます。


電気工事施工管理技士には1級と2級がありますが、1級の方が仕事の受注可能金額が大きくなります。それぞれの違いについては後述します。



・企業の評価が上がる可能性がある


電気工事施工管理技士の資格を有する社員が所属する企業は、電気工事に関する技術が評価として認められます。施工会社を選定するのに入札制度を導入している場合は、この評価が入札に有利となるのです。


電気工事施工管理技士のうち、1級保持者が所属していれば、公共工事を受注する際にも企業の技術力として認められます。資格取得により、企業の経営規模評価に貢献できるようになります。



・給与に資格手当が加算される可能性が高い


電気工事施工管理技士の資格取得者は、企業にとって大きな利益をもたらします。このため、毎月の給与に資格手当加算が期待できます。


資格手当の有無および金額は企業ごとで異なるため、取得する際に確認しておきましょう。




■1級電気工事施工管理技士と2級電気工事施工管理技士はどう違う?


電気工事施工管理技士は、1級と2級に分かれています。双方の仕事内容に大きな違いはありませんが、管理できる現場の請負金額が異なります。


1級は、請負金額が3,000万円以上である電気工事を受注できます。この金額は、特定建設業の許可を受けた営業所が該当するため、大規模な現場の施工管理に関わりたい場合は1級の資格が必要です。特定建設業の専任技術者・主任技術者・監理技術者を請け負うことができます。


2級は、請負金額が3,000万円未満である電気工事を受注できます。一般建設業の許可を受けた営業所での仕事となり、専任技術者または主任技術者として、中小規模の現場における施工管理を担います。




■電気工事施工管理技士の仕事内容は?


電気工事施工管理技士は、施工管理の仕事のうち電気工事を専門に取り扱います。施工管理では、電気工事が安全に行われるよう施工計画を作成し、四大管理と呼ばれる以下の管理を軸として業務を行っています。


・品質管理…工事の品質基準が求められている基準に達しているか

・工程管理…決められた納期を遵守するためにスケジュールが管理されているか

・安全管理…作業中の事故を防止するための安全対策がとられているか

・原価管理…原価に見合った予算内で資材が発注できているか


四大管理を元にした業務内容の一例は、以下の通りです。


・現場及び現場周辺の調査

・発注者との連絡・日程の調整、打ち合わせなどの出席

・役所等へ提出する申請書類の作成および申請

・下請け業者の選定および工事日程

・電気施工図・作業工程の作成および管理

・資材の発注

・工事の見積もり


上記以外にも、作業員同士のコミュニケーションを良好に保ったり、意思疎通を図るための立役者になったりと、電気工事施工管理技士は円滑な電気工事の施工に必要な存在なのです。一般住宅の小規模な電気配線工事から、ビルなどの大規模建築物における電気工事、信号や鉄道に必要な電気設備など、あらゆる電気工事の安全を担っています。




■電気工事施工管理技士の1日の流れはどんな感じ?


電気工事施工管理技士の仕事は、工事現場へ直行し、現場を統括することが中心です。企業によって若干流れは異なりますが、短時間で完了する電気工事から、午前と午後で現場が変わる工事まで、幅広く対応します。


具体的には、作業員への指示や現場の巡回・点検、施工中の写真撮影、ミーティングなどが仕事内容に含まれます。伝達不足を原因とするミスを発生させないよう、神経を尖らせて対応します。


工事がない日は、ほとんどの場合事務所でデスクワークをこなします。工事費用算出のための積算作業・資材手配・工程表作成などが中心です。




■電気工事施工管理技士の資格取得の難易度は?



電気工事施工管理技士の資格を取得するには、「1級/2級電気工事施工管理技士」の試験に合格する必要があります。1級・2級それぞれで受検資格が細かく規定されており、初めて受検申し込みをする際は受検資格を満たしているかの審査が行われます。


令和2年度までは、学科試験と実地試験で構成されていましたが、令和3年度からは第一次検定と第二次検定で構成される方式に制度が改正されました。また、第一次検定の合格者は「1級・2級技士補」として仕事ができるようになり、建設現場における技術者不足の解消が期待されています。


管理技士の資格取得までの難易度は、どの程度なのか見てみましょう。



・1級


令和3年度に実施された1級試験では、第一次検定の合格者は53.3%、第二次検定の合格者は58.8%となっています。第一次検定が合格・第二次検定が不合格だった人は、その後は二次検定に合格するまで何度でも受験可能です。


令和2年度までは、実地試験で2回不合格になってしまうと、もう一度学科試験から受ける必要がありました。新制度では、何度でも第二次検定にチャレンジできるため、モチベーションが維持できると言われています。



・2級


令和3年度に実施された2級試験では、前期試験の第一次検定における合格者が60.3%でした。後期試験は、第一次検定・第二次検定ともに合格者が68.7%でした。


2級電気工事施工管理技士の試験に合格した人は、実務経験が求められる場所も変更になりました。令和2年度までは、1級の学科試験・実地試験の受験時に実務経験が必要でしたが、令和3年度からは1級の第二次検定を受ける際に実務経験が必要となったのです。


1級・2級とも、試験の合格率が高いとは言えませんが、資格取得によりさらなるキャリアステップに役立てることができます。




■さらに電気工事士も合わせて取得すれば独立にも有利!



最初の項でも少し触れたように、電気工事施工管理技士は電気工事現場の監督・管理を行う役割があり、実際に電気工事を施工することはできません。このため、電気工事を施工できる第一種・第二種電気工事士の資格を取得すると、仕事の幅が広げられます。将来のキャリアビジョンを考えた時に、選択肢のひとつとして独立を考えることも可能です。


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■まとめ


電気工事施工管理技士の仕事は、やりがいがある反面業務量も多く、きついと感じることもあるでしょう。しかし、自分の裁量が工事の進み具合に反映されることで、励みになる場面も多いものです。


株式会社エビスでは、資格取得のサポートも万全な体制を整えています。会社にとっても個人にとってもメリットを感じられるよう、全社を挙げて取り組んでいきますので、ご応募をお待ちしております。