皆さんこんにちは。
神奈川を拠点に、東京・千葉でも電気工事を手掛ける株式会社エビスです。
工場やオフィスビル、病院、学校といった大量の電力を使用する施設では、一般的に「高圧受電」をしています。そのために必要なのが、高圧電力を受け取り適切な電圧に変換・配分する「高圧受変電設備」です。
この受変電設備は長年にわたって使用するものですが、経年劣化による故障や機能低下が生じると、さまざまなトラブルにつながります。不慮の事故が起きないよう、受変電設備は定期的にメンテナンスすることが大切です。ここでは、受変電設備の耐用年数や事故のリスク、メンテナンスのポイントについて解説します。
■受変電設備とは?
受変電設備とは、発電所から送られてくる「高圧電力」を受け取り、低圧電力に変圧した上で、施設内の各機器に供給する設備です。必要な機器を金属の箱に収納した「キュービクル式」がよく使われています。
一般家庭や小規模な店舗などの場合は、電柱に設置されている変圧器によって、あらかじめ100Vや200Vの低圧に下げられた電力を受け取っています。一方、工場やビルといった大型の施設では、電力損失をなるべく減らすため、高圧電力を受電するのが一般的です。高圧電力は電力損失が少ない分、単価も安く設定されています。
しかし、ほとんどの電気設備は、高圧電力をそのまま使うことができません。そこで、施設の敷地内で高圧電力を一旦受電した後、100Vや200Vといった低圧電力に変圧した上で、各機器に電力を供給する必要があります。この一連の工程を担う設備が受変電設備なのです。
受変電設備は変圧器に加え、電力の状態をチェックする計器類や、異常発生時に電気回路を保護する「保護継電器」など、さまざまな機器で構成されています。これらがすべて正常に機能してこそ、高圧受電が可能になるのです。
■受変電設備の耐用年数(寿命)はどのくらい?
受変電設備は長期間使用可能な設備ですが、機械である以上は経年劣化が避けられず、いつかは交換することになります。受変電設備の耐用年数(寿命)は、メーカーや製品によって異なりますが、一般的には20年~25年程度です。
ただし、受変電設備は複数の機器で構成されているため、耐用年数も個別に来る点に注意する必要があります。また、設備が置かれている環境や機器の使用状況によっても、実際の耐用年数が変わってくることを意識しておかなければなりません。寿命を延ばすためには、受変電設備を正しく使用し、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
なお、受変電設備には、JIS規格により「法定耐用年数」が定められていますが、これは減価償却の基準とするための年数です。多くの場合、法定耐用年数は実際に使える年数(実用耐用年数)よりも短いので、参考程度に考えるといいでしょう。
■耐用年数を過ぎた受変電設備を使い続けるリスク
受変電設備は、標準的な耐用年数を過ぎても使われ続けているケースが少なくありません。しかし、耐用年数を過ぎて劣化・老朽化した設備を使い続けると、さまざまな問題が生じます。特に注意しなければならないのが以下の2つです。
・事故につながる
劣化した受変電機器を使い続けると、漏電や地絡・短絡といった事故の発生リスクが高まります。こういった事故が起きると、停電が発生して施設が機能停止するのはもちろん、火災や感電といった命に関わる事故につながるケースもあります。
中でも、特に注意が必要なのが「波及事故」です。波及事故とは、電気設備の事故を電力会社側の変電所が検知した結果、自動的に送電が停止され、同じ配電線から供給を受けている場所すべてが停電してしまう事故を指します。簡単に言うと、周辺一帯が事故に巻き込まれて停電してしまうのです。
波及事故によって交通機関の停止や施設の営業不能といった事態が発生すれば、莫大な損害賠償を請求される可能性があります。病院で手術ができなくなったり生命維持装置が停止したりして、人命が失われる事態にもなりかねません。そして、社会的な信用も失うことになります。
・エネルギーとコストのロス
劣化した受変電設備は、事故のリスクがあるだけでなく、受電や変電の効率が低下します。つまり、エネルギーのロスが発生し、電気代が高くなってしまうのです。工場やビルでは、もともと大量の電力を消費していますから、エネルギーロスの影響は無視できない規模になります。
また、受変電設備は年々進化し、性能が向上しています。古い機種は最新型に比べてエネルギー効率が悪い(省エネ性能が低い)ため、古い受変電設備を使い続けることは、根本的な部分でエネルギーの無駄が大きいといえます。
■受変電設備の事故を防ぐための重点事項
受変電設備の事故は、大きな損害を出す事故につながる可能性があります。そのため、事故を防ぐための対策を講じなければなりません。そこで、具体的な対処法の前に、事故防止の重点事項(理念)を押さえておきましょう。
・事故を発生させない
1番重要なのは、もちろん事故を発生させないことです。100%事故を起こさないようにするのは難しいかもしれません。しかし、できる限りの対策を打てば、事故が発生する確率を大きく抑えることができます。
・外部に影響を及ぼさない
受変電設備の事故の中でも最も怖いのが、周囲の施設を巻き込んでしまう波及事故です。万が一事故が発生してしまった際、その被害を最小限にとどめるためにも、波及事故を防止しなければなりません。つまり、外部に影響が及ぶのを防ぐ措置が必要です。
・落雷から設備を守る
受変電設備の事故の原因で最も多いのは保守不備(保守不完全・自然劣化など)ですが、それに次いで多いのが落雷による事故(雷害)です。雷による被害はいつ発生するかわかりませんから、あらかじめ対策しておく必要があります。
■受変電設備の事故を防止するために必要なこと
重点事項を押さえたところで、受変電設備の事故を防止する具体的な方法を見ていきましょう。いずれも基本的なことばかりですが、徹底できていない施設は珍しくありません。もしもの時に備え、以下の3つの対策を確実に取ってください。
① 保護装置の設置
地絡継電器(GR)や過電流遮断器といった、異常を検知して事故の拡大を防ぐための保護装置は必ず設置しましょう。事故発生時に電気の流れを遮断し、波及事故を防ぐPAS(気中負荷開閉器)も必須の保護装置です。雷による被害を防ぐため、避雷器(アレスター)も設置しておくといいでしょう。
②信頼性の高い機器を選ぶ
受変電設備に組み込む機器類は、信頼性が高いものを選ぶことが大切です。たとえば、引き込みケーブルの端末は劣化しやすいため、絶縁性能の高い製品を使う必要があります。また、塩害が心配な海岸付近の施設では、耐塩仕様のステンレス製や亜鉛メッキ性のケースを採用するなど、環境に応じた対策も重要なポイントです。
② 劣化した機器のメンテナンス・交換・更新を行う
どれだけ高性能な機器でも、年月の経過に伴って劣化・老朽化し、機能低下や故障が生じます。また、気候の影響や野生動物の侵入によって、急なトラブルが生じるケースも珍しくありません。
そのため、専門業者に相談し、受変電設備の定期メンテナンスや交換・更新を行うことが何よりも重要です。異常を早期発見して補修すれば、大きな事故につながるのを防ぎ、設備の寿命も延ばすことができます。また、受変電設備に何か異常が発生していないか、普段から設備の様子に気を配るようにしましょう。
■神奈川県で電気・リフォーム工事を手掛けるエビスの強み
ここまで見てきたように、受変電設備の事故を防ぐためにはメンテナンスが重要です。メンテナンスは専門業者に依頼することになりますが、どの業者でもいいわけではありません。正確に施工してもらうためにも、信頼性の高い業者を選ぶことが重要です。
株式会社エビスは、神奈川県を拠点に電気・リフォーム工事を手掛けております。豊富な施工経験に基づく高品質なサービスを提供し、安全に電気を使える環境づくりに取り組んできました。弊社の強みをご紹介します。
・地域密着
エビスはお客様の信頼できるパートナーとして、地域に寄り添って活動しています。神奈川県内のお客様のご依頼であれば、急なご要件でもスピーディーに対応可能です。
・充実したアフターサービス
エビスでは、施工後の点検や補修といったアフターサービスにも力を入れています。電気設備は確実に経年劣化し、機能が低下したり故障したりするため、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。エビスは「施工して終わり」ではなく、その後のことまで責任を持って対応いたします。
・工事の規模の大小を問わず施工可能
エビスでは、規模の大小や個人・法人を問わず、幅広い工事を承っています。一般住宅の照明の交換から、工場の高圧受変電設備工事まで、いろいろな工事に対応可能です。高い技術力を持つ経験豊富な職人が、どのようなお客様にもご納得いただける施工を行います。
電気は社会に必要不可欠なエネルギーです。電気をいつでも安心して使えるようにするための設備は、どのような施設でも整備しておく必要があります。電気設備に関するお悩みや工事のご要望がございましたら、株式会社エビスまで何でもお気軽にご相談ください。